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読書レビュー~セカンドID、小橋賢児著を読んでみて、「夢」について考えさせられた~

こんにちは、まえぴです

 

セカンドID―「本当の自分」に出会う、これからの時代の生き方

セカンドID―「本当の自分」に出会う、これからの時代の生き方

 

今日は、小橋賢児さんが執筆した、「セカンドID、「本当の自分」に出会う、これからの時代の生き方」のまとめをしたいと思います。この本は、自己啓発本でもビジネス書でもありません。小橋賢児さんの生い立ちから現在携わっているプロジェクトを行うに至るまでにどんな経験と思いをもって、歩んできたのかを自伝的に書いている本と言えます。特に、この本では「夢」というものを美化しすぎている今までの慣習的な考え方を崩してくれるようなリアルな「夢」の実現の体験記のようなものだと思います。

 

 

現在(2019年)、40歳の小橋賢児さんの肩書は、LeaR株式会社代表取締役、クリエイティブディレクターです。東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会主催の「東京2020NIPPONフェスティバル」のクリエイティブディレクターに就任しています。

 

今でこそ、映画監督、クリエイティブディレクター、イベントのプロデューサーなど、やりたいこと楽しいと感じていることをやることができているようです。

 

上記のように、小橋さんははこれまでの人生で様々なアイデンティティに出会ってきていますが、それらのどのアイデンティティも彼自身が目指していたものでも強く願っていた夢でもないようです。「その場で感じた事、その時にできることを一つ一つやった結果、気づくとできた未来だった」と話しています。

 

小橋さんは、現代は便利になった一方で本当の「夢」や「目標」が作りにくいとも話しています。

情報かが進み、いつ、どこにいても世界中の情報にアクセスできる反面、情報ばかりが先行し、実際に体験せずにやった気になってしまう。”夢にできそうなこと”がそこら中にあふれ、目移りし、僕らを惑わす。

いい学校を出るよりも、自分あるものを追いかけていくうちに、気づいたらそれが自分の目的になっていた、という感覚が本来の夢の姿のような気がしたんだ

大きな夢を掲げてしまうと、その夢までの距離が遠すぎて、傷つくことを直感的にわかっていた。目の前にあることや出会いを一つ一つ紡いでいくしかできなかったし、「いまの夢は?」と聞かれてもピンと来ない。

 など、一般的な「夢」や「目標」に対する捉え方と違う内容を述べています。つまり、夢を持つことのデメリットがあるように思われます。

「夢」という言葉は多くの自己啓発系の本で、よく使われます。「成功」や「お金持ち」という言葉に抵抗がある人でも、「夢をもつ」ことは素晴らしいことであると思われます。子供のころからの夢をかなえた人は、目標を明確に決めて努力し続けた人が多いと思います。その例として、元メジャーリーガーのイチローさんの小学校の卒業文集があります。

僕の夢は一流のプロ野球選手になることです。そのためには、中学、高校と全国大会に出て、活躍しなければなりません。活躍できるようになるためには練習が必要です。僕は3歳の時から練習を始めています。3歳から7歳までは、半年ぐらいやっていましたが、3年生の時かrあ今までは365日中360日は激しい練習をやっています。だから、1週間の中で、友達と遊べる時間は、5,6時間です。そんなに練習をやっているだから必ずプロ野球選手になれると思います。(中略)そして、僕が一流の選手になって試合に出られるようになったら、お世話になった人に招待券を配って応援してもらうのも夢の一つです。とにかく、一番大きな夢はプロ野球選手になることです。

達成すべきゴールから逆算して目標をクリアするための毎日のタスクが文集には明記してあります。自己啓発書に記載してあるような成功哲学を実行していると言えます。

 

小橋さんが「自分の経験を通して思うのは、さまざまな職業を経験したことで、自分が心から思うことに少しずつ出会うことができた」と述べています。おそらく、「夢」や「やりたいこと」というのは、最初からこれだ!って決めるのではなく、今できそうなこと、やりたいことを素直に受け止め、実践し、いろいろ経験していく中で、やりたいことが見つかっていくということなのだと思います。言い換えれば、(今できることをやる)走りながら(やりたいこと)夢を見つけるという感じでしょうか。

 

旧皇族竹田恒泰さんの著書「日本人が一生使える勉強法」の中に以下の一節があります。

 

日本人が一生使える勉強法 (PHP新書)

日本人が一生使える勉強法 (PHP新書)

 

 

夢を描くには、それなりの能力が必要であるということを忘れてはいけません。幼少のころから本当にやりたいことが定まる人はまれです。幼少の夢を持ち続けて大成する人は10万人に1人いるかいないか。そうした人には迷いがありませんから、自己啓発書などを読むことはないでしょう。

夢を安易に固定化すると、自分の可能性を制限してしまうことを述べています。夢を固定化すると、自分が経験するかもしれない出来事にも制限をしかねないです。私たちは、見たり聞いたり体験する経験して、記憶し、その記憶の中から心が動かされるものを選んで、やり始めるものだと思うのです。例えば、医者は将来安定だからという理由で、それを目指して受験勉強を続けていたとします。しかし、医者になるためにはセンター試験ですごく高い点数を取らないといけないです。数年の浪人で済めばよいですが、そうでなければ本人が苦しんでしまうと思うのです。夢は安易に固定せず、心からやりたいと思えることをやればよいのだと思います。大学に行きたいと思わないのであれば無理して大学に行く必要もないと思います。いろいろ経験していくうちに、やりたいことが気づいてくるはずです。

 

最後に、この本を知ったきっかけの動画を載せておきます。


仕事にできるような「好きなこと」を探すには?【小橋賢児×堀江貴文】

 

やったことが何かにつながるかわからない。

すぐに答えを求めるのではなく何かにつながるまで続けていこう。